生命保険の賢い見直し!

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【生命保険見直し術】 ③死亡保障を考えましょう!

「②保障額はこう考えましょう!」でおよその保障額がでましたので、このコーナーではより具体的に考えていきます。

生命保険の見直し術

子供「保障額を考える」のコーナーでAさんの保障額は、3,000万円あれば、現在の生活を維持できるという結果(仮定)が出ました。

ざっくりとした計算ですが、毎月必要なお金から計算すると、ご自身でも納得感を得られるのではないでしょうか?

次は、具体的にどんな保障内容にするか考えていきます。

契約形態を考える

契約形態とは、契約者(保険の権利・義務を有し保険料を負担する人)と被保険者(保険の対象になる人)と受取人(保険金を受け取る人)の関係です。

 
契約者(保険料の負担者)
被保険者
受取人
税金
死亡保険金 A(夫) A(夫) B(妻) 相続税
A(夫) B(妻) A(夫) 所得税
A(夫) B(妻) C(子供) 贈与税
満期保険金 A(夫)   A(夫) 所得税
A(夫)   B(妻) 贈与税

通常、一家の大黒柱の保険は、①の契約形態をとりますが、相続対策として、②や③(子供が保険料を支払って親を被保険者にして子供が受け取る)の契約形態のケースもあり得ます。税務上問題になってくるのは、「保険契約書上の契約者が誰?」ということよりも「保険料を実質的に負担していたのが誰?」という基準で課税関係が決められますので、注意が必要です。
Aさんの契約形態は①の形態で考えます。

既存の契約をどうするか?

すでに加入している保険があれば、その保険をどうするかという事を考えないといけません。
通常、年齢が上がると保険料が上がりますので、古い契約を解約して、新たな契約に加入する場合、保険料負担の面で不利になります。(定期保険の場合、逆に安くなる場合もある)

既存契約の対処法


  • 全部を解約
  • 一部を解約
  • 減額する
  • 払済保険に変更
  • 延長保険に変更

契約そのもの全てを解約する方法です。
解約

ただし、解約に限らず、手続きは、新しい契約が効力を発生(成立)してから行って下さい。医師の診査で思わぬ結果が出て加入できなとか、不利な条件がつくことがあります。

メリット

解約金のある保険であれば、解約金を受け取ることができる。ただし、比較的経過年数が浅い契約や契約して間もない契約は、貯蓄性の高い、養老保険や終身保険といえども、払い込んだ保険料を下回りますので、注意が必要です。

デメリット

過去の予定利率の高い商品だった場合、そのメリットを失ってします。新しく入る保険は年齢が上がっている分、保険料が高くなる可能性があります。

特約部分を解約して主契約のみ残す方法です。
特約の解約
保険会社によっては、特約を解約して主契約のみにすることができない場合もあります。

メリット

過去の予定利率の高い主契約(終身保険)であれば、残すことによって、新規に加入するより条件が良い。特約部分に解約金があれば戻ってくる。

デメリット

保険会社によっては、特約を解約することができない場合もあるので、事前に保険会社に確認が必要。

主契約の終身保険または、定期保険特約を減額して保険料を下げる。
減額
「こんな時は」減額をご参照ください。

メリット

予定利率の高い契約であれば、そのメリットを生かすことができます。減額は部分解約と同じで、解約金のある保険であれば、解約部分の解約金を受け取ることができる。

デメリット

減額は保険会社の規定内のルールで行う必要があります。

保険料の払い込みをストップし、その時点の解約金で、主契約と同じ種類・同じ保険期間の保険に移行することです。必ず保険金額は下がります。

払済保険に変更
「こんな時は」参照

メリット

保険料の支払いをストップしたうえで、保障を続けることができます。終身保険であれば、解約金は増加し続けます。予定利率が高い契約であれば、銀行預金より有利になる場合があります。

デメリット

保障額が下がります。

保険料の払い込みをストップして、同じ保険金額・保険期間の定期保険に移行することです。

延長定期保険
「こんな時は」延長定期 参照

メリット

 保険料の支払いなしで、同じ保障額を維持することができる。
元の保険期間を超える解約金は、満了時に生存給付金として支払われる。

デメリット

 定期保険に変わるので、最終的には解約金が無くなってしまう。

 

ここがポイント
Aさんの加入している保険は定期付終身保険の更新型で、次の更新で保険料が大きく上がるという事がわかっていたので、予定利率も高く、払済保険に変更することにより223万円の終身保障が残せるため、新しい保険に加入し成立した後は、払済保険に変更することにしました。

 

保険の種類を考える

3,000万の保障が必要と計算したAさんは、どんな種類の保険で準備すればよいでしょうか?まずは、万が一があった時に必要なお金が一時的に必要なお金なのか継続的に必要なお金なのか考えてみましょう。

  一時的に必要なお金 分割して必要なお金
項目
●葬式代
●当面の生活資金
●子供の大学進学費用

 ●生活費
(食費や衣服費・教育費など)

内訳
900万
2,100万

Aさんはこのように考えました。そこで、葬式代は今の保険を払済保険に変更し、223万円の終身保険でカバーすることにし、3,000万円を定期保険で考えることにし、知り合いのファイナンシャルプランナーに保険の設計を依頼したところ、次の3つのプランが提示されました。

3パターンの提案


プラン1 ≪平準定期保険≫
平準定期保険

65歳まで、3,000万円の保障が続くが3つのプランの中では、最も保険料が高い。
また、いつまでも3,000万の保障は必要ないと考えるAさんは、このプランは検討から除外しました。

プラン2 ≪逓減(ていげん)定期保険≫
逓減定期保険

このプランは、平準定期保険プランの右肩が三角に削られているプランで、経過年数とともに、保障額が下がっていく保険で、保険金は一時金で受け取ります。
Aさんの考え方にマッチしており、保険料も手頃です。

プラン3 ≪収入保障保険≫
収入保障保険

最後のプランは、900万円は、65歳まで一時金で受け取る形にして、生活費として毎月10万円を受け取る保険(一時金で受け取ることも可能)です。

ここがポイント
Aさんはプラン2とプラン3を比べて、保険料の差は僅かであり、プラン3は年金で受け取った場合、雑所得の対象にはなるが、一時金で受け取った場合でも。プラン2より多く受け取れるため、プラン3を選択しました。


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